目次
D2Cビジネス成功のポイント。顧客の感じる実質的価値とは?
「高級ワインが毎月自宅に届く」で話題のサブスク「ホームワイン」。サービスリリース後、早々に黒字化を達成するだけではなく、脅威の継続率95.8%を誇るビジネスモデルをまとめた岡前さんのnoteも話題になりました!本日は直接お話をお伺いできるのをとても楽しみにしていました!!
ありがとうございます。X(旧Twitter)のフォロワーも多い方ではなかったので、身内に報告するくらいの気持ちで書いたnoteが想像以上の反響を頂きびっくりしました!
改めて「ホームワイン」立上げに至った経緯をお伺いさせてください!
早稲田大学理工学部在学中から、D2C(Direct to Consumer)ビジネスでの起業に興味を持っていました。
そして、D2Cビジネスを成功させるポイントは利益率の担保が重要と考え、利益率を高めるには「モノではなくコト」を販売すればいいのではないかと思いました。Eコマースはモノの原価がかかる分、利益率は低くなります。そのため、モノではなくコトで売らないと、D2Cは成り立たないのではと考えたんです。
確かに…。モノではなくコトを売る場合、顧客がどのような体験や価値を感じてもらうかが大事になると思ったのですが、岡前さんはどのように考えますか。
顧客が抱える現状と叶えたい未来や、なりたい姿とのギャップに価値があると考えました。
ワインの場合、ワイン知識ゼロの方がソムリエの資格を取得するまでの勉強時間は約400時間以上と言われています。仮に、ソムリエまで目指さないとしても何冊もの分厚い本を読んで勉強したり、ワインスクールに通う費用や工数を考えると決して少ない時間ではありません。そのため、自宅にワインが届くだけではなく、動画でわかりやすく解説までしてくれるホームワインは、言い換えると「時間の圧縮」と言えます。
つまり「圧縮された時間×顧客の時間報酬」が実際のサービスの価値と考えました。
なるほど!!ワインよりも先にビジネス的関心が創業のきっかけになっていたのですね!すると、ますます「なぜ、ワイン?」という疑問が湧いてくるのですが…経緯についてお伺いできますか?
学生時代に留学していたニュージーランドのワイナリーツアーでの原体験が根底にあります。生産者のお話を聞きながらぶどう畑を見学するのですが、ツアー参加者と生産者とが対等な立場でディスカッションする空間がとても楽しかったんです!
ヴィンテージワインの2020年と2018年をテイスティングしながら「どっちが美味しいと思う?」とか「なんでそう思うの?」など参加者同士がオープンに意見を言い合うんです。
その時に、1つの畑でここまでワインの違いが生まれるのであれば、農園の違いはもちろん、国や年度によっても同じ味のワインはないのではないかと思い、帰国後にもっとワインについて詳しくなりたいと思い立ちワインスクールに通い始めました。
とても楽しそうなワイナリーツアーですね!ワインスクールに通って、さらにワインの沼にハマっていったのでしょうか?
いや、それが真逆で…(笑)
たくさんのワインが出てきて飲み比べするのかと思ったら、広辞苑のような分厚いソムリエ試験用の冊子が渡されて、ひたすら座学の授業が始まったんです。
私はレストランや自宅で楽しくワインを楽しめる知識や、ワインの歴史を知っていることで旅行した時に深く土地のことを理解できるといいな、という気持ちでワインスクールに通い始めました。つまり、ワインの専門家になりたいわけではないと気付いたんです。
ソムリエ試験は独学での合格は難しいと言われるほど難しい試験と聞きます。ワインスクールは、趣味でワインを楽しむというよりは、ソムリエになるための予備校という位置付けのスクールが多かったんですかね。
そうなんです。稀に勉強がめっちゃ好きという方がいますが、私を含めて大多数の人が勉強が大好きというわけでないと思うんです。それにもかかわらず、毎年数百人以上の方がワインスクールに通い、座学をしてソムリエを目指しています。
その時に、ワインには座学という一種の苦痛を超えるブランド力があるのではないかと思い始めました。
ワインのブランド力ですか…?もう少し詳しくお伺いしたいです。
例えば、「英雄ナポレオンが愛したワイン」や「ココ・シャネルが愛したワインと美食」などの偉人が築き上げてきた歴史がすでにワインのブランド力なんです。だから、有名な時計ブランドや車のように自社で毎年多額の広告費用を払って有名スポーツ選手を起用したブランディングを行わずとも、ワインに対する憧れや高貴さなどのブランド力は歴史の定礎に築き上げられているんです。
だから、ワインのブランド力はそのままに、もう少しカジュアルにワインを学べるようにしたいと思いました。そのために、座学をなくすことはもちろん、スクールに通うという物理的なめんどくささをなくすためにオンラインが良さそうとか、テイスティングのワインはボトル1本単位ではなくグラス1杯をたくさん飲める方が楽しそうなど、自分がワインスクールに通っていた時に感じた違和感を1つ1つ書き出してみたんです。
仰る通り、潜在意識の中に日本酒やビールとは少し異なる、ワインの敷居の高さを感じますが…まさにこの感覚ですねッ!!!
そうですね。アメリカやフランスの食文化においてワインはいい意味でカジュアルで身近な飲み物であり、ブランド化されていない飲み物です。だから、ワインは安価でも美味しいワインであることに価値があると考える人が多いです。
一方、日本におけるワインは「今日はワインを飲もう」という日は少しテンションが上がるし、特別な感覚がありませんか?
つまり、各国の文化の醸成具合に応じて、100mlのワインを飲み比べることにどれだけの価値があるのかを考え、「ホームワイン」の日本でのサービス需要を調べました。
なるほど!!ホームワインのビジネスを知った当時は、「ワインではなくウィスキーやコーヒーでもビジネスモデルを転用できるのではないか」と思ったのですが、そもそもの考え方や視点が入り口から違いました…。
「日本酒やウイスキー、コーヒーなどでビジネス展開できませんか」とよく聞かれるのですが、ホームワインはモノを売っているのではなく、歴史で醸成された定礎にベネッセの進研ゼミのような教育商材とワインがついてくる仕組みです。
歴史で醸成された定礎があることで、マーケティングコストは大幅に下げることができます。例えば、新素材で作ったカバンがあるとします。その場合、新素材の素晴らしさと、自社プロダクトの優れている点の2つのマーケティングが必要になります。
一方、ホームワインはワインのブランディングはすでにできています。そのため究極、教育商材としてのプロダクトのマーケティングをすればよいので、ワインという素晴らしさを認知を広げるブランディング費用は圧倒的に抑えることができるんです。
ワイン業界のタブーへの挑戦!共同経営者と共に歩んだ成功秘話
ワインは歴史であり教養、ということですね…!ホームワインのビジネスの大枠は理解できました。その後、サービスとしてローンチするまでのお話をお伺いしたいです!
大学在学中に作った、ホームワインのサービス格子を基にソムリエのコンクールや某有名予備校のカリスマ講師のようなカリスマソムリエの方をリストアップして片っ端からコンタクトをとりました。
当たり前ですが、当時大学生の私には、お金も人脈もありませんでした。その中で、ホームワインのビジネスに必要性を感じ、当時大学生の私の話に耳を傾けてくれたのが現在の代表取締役の佐々木さんでした。
ちょうど彼がワインスクールを独立したタイミングと重なり、アドバイザーとしてビジネスモデルの壁打ちをして頂けることになったんです。
偶然と偶然が重なった、運命の出会いだったのですね。しかし、このタイミングでは共同経営ではなくアドバイザーとしての関係性でしょうか。
はい、ワイン業界は全くの素人だった私に、佐々木さんは業界の初歩的な知識から慣習まで色々なことを教えてくれました。
ホームワインのビジネスモデルが業界にフィットできるかや、歴史のある業界特有の慣習の理由はもちろん、変わらない慣習の理由など、自分でリサーチしたことを週1回佐々木さんとディスカッションするサイクルを何度も繰り返していましたね。
す、すごい熱量…!そして、付き合ってくれる佐々木さんも素敵ですね!
佐々木さんの立場からすると、大学生が急にパワーポイントの資料を持ってきてビジネスをやりたい!!と、すごい熱量で迫ってくる様子は異様だったでしょうね(笑)
しかし、私にとって佐々木さんとの壁打ちはとても有益な時間で、ホームワインがやろうとしてたことは、ワイン業界のタブーとされていることだと知ったんです。
タブーですか…?
ホームワインで会員さんに送るワインはボトルではなくグラス1杯ずつで届けようと考えていました。しかし、ボトルを開けると酸化が進むワインにおいて、封をあけて詰め替えるという行為自体がタブーなんです。
しかし、なぜ酸化するのかを突き詰めて考えると「できない」ではなく「どうしたら酸化を防げるのか」という議論に変わっていくんです。
タブーをタブーとして終わらせるのではなく、「どうしたらタブーを越えられるか」というのをソムリエのプロと議論できるのは素敵な環境ですね…!実際に、酸化せずに小瓶に移し替えることは技術的に可能だったのでしょうか?
小瓶に移し替える際にアルゴンガスや不活性化ガスを入れて酸化を防止できないかという仮説の基、実際にアルゴンガスが買って瓶詰めを自分でやってみました。
しかし、そうするとワインにガスの香りが移ってしまう懸念が出てきたので佐々木さんにワインの味が変わっていないかを確認いただくなど、2ヶ月ほど試行錯誤をしていました。
試行錯誤の結果は…?
少し専門的なお話になりますが、大気中に酸素は約22%含まれています。つまり、ボトルに移し替えるタイミングで酸素がワインと触れると酸化するだけではなく、香りも飛んでしまいます。
香りが飛んでしまうとワインの中の香りの分子が急激に動いてしまいます。その結果、ワインの香りも変わってしまい、この変化はワインを学んでる人にとっては、全く別物のワインになるくらいの致命的な変化なんです。
だから、なるべくワインを動かさずに詰め替えるだけではなく、酸素との接触を防ぐためにアルゴンガスをまとわす酸化防止の技術があればワインの酸化は解決できそうということがわかりました。
問題はそれを解決できる機械がないことなので、ゼロから機械を作ることにしました。
……っえ!?機械を作ったんですか…?
はい、構想から1年ぐらいかかりましたが…!
設備投資の資金面だけではなく工学的な専門知識が必要不可欠だと思いますが、岡前さんの専攻分野だったのでしょうか。
いえ、まったく違います(笑)
正直、スタートアップで資金も限られていたのですが、共同創業者に機械を何でも作れる興野氏を紹介していただきました。興野氏に、ソムリエ佐々木の要望を伝えたところ、1つ1つ部品を全て3Dプリンターで作る大掛かりな機械になりました。
3Dプリンターでそんな専門的な機械って作れるものですか…?!
組み立てる時に部品が傾いていたりするとワインがこぼれ出てしまい「わあ、ジョボジョボしてる!ダメだ!この部品、作り直せ!」みたいに試行錯誤しながらなんとか(笑)
その光景は、少し微笑ましいですね(笑)
しかし、ワインの酸化以外にも問題は山積みでした。
そもそも、ワインの仕入れには生産者からワインを仕入れて販売するインポーターという商社を通す必要があります。ホームワインのビジネスでは、有名なワイナリーのワインばかりを選ぶだけではなく、そのワインを小瓶に詰め替える許可を取ってくださいと言うので、仕入れ先からすると「何言ってるんだ」状態ですよ。
例えば、大量に仕入れている大手企業やお得意様であればまだ交渉の余地はあったかもしれません。しかし、いきなり面識もない業界の新参者が交渉しても100%無理ですよね。しかし、業界に通づる佐々木さんのお力添えもあり、その点はなんとかクリアできました。
その後、佐々木さんが共同経営として参画するきっかけはなんだったのでしょう。
佐々木さんのおかげで、構想段階のビジネスモデルも実現可能性が高まっていきました。そのタイミングで、お互いの得意と不得意の領域で改めて役割分担して、ぜひ一緒にお願いできないかというお話をさせていただきました。
佐々木さんはワインの専門家としての知識をコンテンツ動画として作成したり、ワインの仕入れや詰め替えなど品質管理をお任せしています。私はそれ以外すべてを担当することで役割分担をしています。
ワイン業界は敷居が高く、新規参入は難しそうなイメージがあります。だから、ワイン業界に精通した佐々木さんがいらっしゃることで新規事業がやりやすくなっただけではなく、権威性も加わったということですね!
佐々木さんの影響力はとてもあります。サービスリリース前は、資金も限られており前入金ができる訳でもなければ、ホームページもできていない状態なので、会員さんもゼロからのスタートです。ホームページを作るにしてもワインリストを決めないといけなかったり、ワインの仕入れも必要になります。
しかし、新参者がいきなり会員さんもホームページも持っていないサービスで、3ヶ月で48種類のワインをサブスクのため1年分取り置きしておいてくださいと言うのだから、仕入れ先からしたら無理難題ですよね。そんな時、佐々木さんがいてくれたおかげで「内容はよくわからないけど、佐々木さんが言うのであれば…」と仕入れ先が承諾してくれたり、会員さんも興味本位で入会してくれました。
佐々木さんの参画は「ホームワイン」ビジネスにおける大きなターニングポイントだったのですね!
答えはすべて先人の知恵にある!継続率90%以上のホームワインが最速で黒字に転換した驚きの秘策
ワイン業界のタブーを乗り越え、サービスローンチにも現実味が帯びてきましたね。そこから、現在のD2Cビジネスに至った経緯が気になります!
D2Cビジネスに知見のない私が成功するためには、既にD2Cビジネスで成功している方に話を聞くのが早いと思い、アドバイザーに入ってもらいました。ワインの時と同様に2週間に1回壁打ちをして、そこで得た知見を基に不必要な費用や落ちなくても良い落とし穴には落ちなかったと思います。
「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ということですね…!しかし当時、月1万円以上のサブスクは多くはなかったと記憶しています。先人の知恵とは言え、価格設定や回転率など未知数の部分も多かったのではないでしょうか。
最初は、普段から様々な商品を見ていてるASPの方にビジネスを見てもらい想定CPAを出してもらいました。そしたら、当時月1万円の商材があまりなかったこともあり、想定CPA5万円〜10万円と言われた記憶です。
仮にCPA5万円とした場合、ホームワインのビジネスでは回収は1年後になり、それまでずっと赤字になる計算でした。そのくらい、かなりの挑戦的な商材だったのだと思います。
しかしCPA5万円ではすぐに黒字化できないと思い、自分でFacebook広告を活用して3パターンのLPで価格テストを行いました。実際に広告配信も行い、損益分岐点のCPAを計算して現在の価格に決めたのですが、1番高価格のLPで十分に投資対効果が得られることが個人的には面白い発見でした。
当初の想定CPAを大幅に下回る獲得効率だったということですね…!その要因はなんだったのでしょう。
佐々木さんのFacebook経由で、広告配信前にすでに多くの会員さんを集めることができたことが要因としては大きかったです。顧客分析を行い、会員さんの類似するお客様に入っていただけるよう、広告を考えられたのが良かったです。
つまり、スタートアップの成長曲線のJカーブでの黒字転換はサービスのローンチ前から見えていたと…?
はい、テストはしていますが明確な需要と会員数は分かっていたので黒字化は見えていましたね。
無双じゃないですか!一方で、マクドナルトでお客様の声を基にサラダを販売したが売れずに「データは事実であるが、真実とは限らない」という話はマーケティング界では有名な話です。その点、ホームワインのサービスにおいてはどのようにお考えですか?
佐々木さんはソムリエのプロフェッショナルなので、サービス設計も完璧にしたいという思いが強い方でした。そこでサービスローンチ前に、ワインスクールの受講生や卒業生を招待したワイン会を実施し、参加者の方の行動を観察しました。
ワイン会では、ワインの詳細な説明を紙に書いて置いておいたのですが、参加者の誰も見ていないんですよね(笑)でも想像したら当たり前で、ワインを飲んでチルしているときにワインについての説明書を読むよりは、参加者の方と話したいじゃないですか。
あとは、1人グラス何杯くらいワインを飲むのかなど参加者の行動を観察することでデータではない真実を見ていました。ワイン会を通じてわかることがたくさんあったので、全てをメモしておいて実際のサービス設計にも反映しています。
ワイン会での発見の中で現在のサービス設計に活きていることを具体的にお伺いできますか。
ワインバーなど対面であれば、相手もワインについて知りたがっている姿勢に加えて、相手の表情を見ながら生産地や生産者の話などワインの情報を取捨選択をしながら話すことができます。
しかしオンラインやスクールでは、ある程度こちらから情報を指定する必要があることに加えて、1度コンテンツをリリースしてしまうとPDCAを回しづらいと思いました。
だからこそ、オンラインでもワインバーで話を聞いている時と同じくらいの感覚でワインの知識を楽しんで知ってもらえるように不要な情報を減らしたり、情報を与える順番を意識しています。
ホームワインのワインプログラムでは解説動画やワインバイブルなど様々なコンテンツを提供されていますよね。
PDCAを回しづらいと言ってもコンテンツにはこだわっています。解説動画は何度も撮り直していますし、ワインバイブルは1年ほどかけて600ページを書き直してリニューアルをしています。
600ページのバイブルですか…!?コンテンツのリニューアルにあたって、意識していいるポイントがあれば教えてください!
会員さんからのアンケートもありますが、何か”良いもの”を真似するようにしています。
例えば、中田敦彦さんのYouTubeの解説動画がわかりやすかったので、わかりやすいと思った要素を真似してコンテンツ作りに活かしました。
最近では、バラエティ番組「しくじり先生」がデジタルとリアルが上手く融合しているのがすごく良いと思ったので真似しました(笑)生徒側に配布されるブックとしくじり先生が面白く解説する動画と本をヒントに、リニューアル予定の動画コンテンツや本の文字を大きくしたワインバイブルを作ってみました。
1つ1つコンテンツのこだわりが様々な分野へのアンテナの感度に繋がる岡前さんの視点は、多くの読者の参考になりそうですね!ここまでこだわり尽くしているからこその継続率なんだと、様々な点と点が線で繋がってきた気がします…!
ありがとうございます!サービス設計当初から、動画は必須コンテンツとして力をいれて作成をしていました。しかし、現在ではメルマガ、冊子、LINEなど動画とワインを届ける以外のコンテンツ制作にも力を入れています。
それは、なぜでしょう?
動画で得た知識はストック型ではなくフロー型なので、どうしても流れてしまいます。だから、冊子にすることで知識を残しておくことが出来るだけではなく、ディアゴスティーニのような分冊百科のようにコレクションをしたい方もいらっしゃるんですよ。
だからコンテンツ制作は正直、時間も費用もかかります。しかし、それで会員さんが満足してくれたり、よりワインを楽しんでもらえるのであればサービスとしても継続率として数字が返ってくるのでこれからも色々なコンテンツの形を模索しています。
サイトに記載のある、オフラインイベントもその一環でしょうか?
はい、月1回約30名ほどのオフラインイベントや公式LINEでのボトル販売も実施しています。
そして、ソムリエ佐々木が不定期で開催するワイン会イベントに参加していただいた方の継続率はとても高くなる傾向があります。イベント参加者はホームワインを介した交流とコミュニティ形成へと繋がり、プログラムが終了してもサービスを継続していただけるだけではなく、記念としてボトルを購入いただける方も多いです。
なにかにハマるきっかけは人それぞれですからね…!
仰る通り、ワインの楽しみ方は人それぞれだと思っています。だから、多くの人にとってプラスになることはこれからも色々やっていきたいですね!
サブスクの月額だけではなく、ボトル販売やプログラム継続の仕組みなどマネタイズポイントを自ら創造しているサービス設計が秀逸すぎました…!全ての点と点が線で繋がっていくようです。後半の記事では、高い顧客満足度を維持する、細部まで考え尽くされたサービス設計の裏側に迫ります。お楽しみに!!
編集後記
自宅でワインが学べるワインスクールというニッチD2Cがある…!?と教えて頂いたのをきっかけに知ったサービス「ホームワイン」。しかし、調べれば調べるほど緻密に設計されたビジネスモデルと驚異の継続率95.8%というから驚き。
岡前さんお話を聞けば聞くほど、伸び続けていく可能性しかないホームワインのマーケティング手法の数々。そんなサービスを作った岡前さんの考え方やアイディアはどこから発想を得ているのか。ベンチマークにしているビジネスや岡前さんが影響を受けているブランドなど、聞きたいことが溢れてしまいました。
記事の後半では、サービス設計の裏側に迫ります!乞うご期待ください。
文 :杉山 美和
写真:村上 裕紀
画像提供:ホームワインさま